入院生活は退屈なものだった。腕にはインスリン注射用の針が常に刺さっており、その針を介してインスリンを点滴し続ける。入院中のリアルタイムな血糖値は分からなかったが、食前などの決まった時間に、看護師さんがいつも測ってくれており、その度に何で何も食べてないのにこんなに血糖値が上がっていくの?と独り言のようなことを呟いていたので、血糖値は常に高い状態をキープしていたのだと思われる。
そして、入院から数日が経過した日から、食前にインスリンペンを使用したインスリン注射が始まった。僕は初めなぜこれをしないといけないのかが分からなかったが、それは食事による血糖値の急上昇を防ぐためであり、また退院後の自己注射の練習も兼ねていたのだと後になって思うこととなった。
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